開発パネル「紅蓮のリベレーターを描く」【PAX EAST 2018】

※画像も文章も大変多くなっておりますので、スマホ等からご覧の方はご注意下さい。

はい、こんにちは。
深夜に放送された、PAX EAST 2018開発パネルをゆっくりじっくりおさらいしましょう。

迅速魔たまゆさんのPLL動画はコチラ。いつも本当にお世話になっております。
FF14 PAX EAST 2018 『紅蓮のリベレーターを描く』 1/2

BGMにノリノリのマットさんが進行です。

スペシャルゲストを紹介しましょう、というところで突然のカットシーン。
これまでに手がけたクエストの紹介ですね。
双剣士クエストのジャック!

大迷宮バハムート、第七霊災の真相が明らかになる場面。

クリスタルタワー、賢人グ・ラハ・ティアの存在は強烈な印象を残しました。

メインシナリオライターの石川夏子さん、登場です!
「Hello,PAX EAST!」

Stormbloodのシナリオが全言語でできるまで

物語はこうやって誕生します。

1.コンセプト決定

突然の吉田ww
まず吉田Pが拡張版のコンセプト(大目的・どんなところに行くのか)を決めます。

2.新マップ案作成

冒険は新しいフィールドが無くては始まりません。
私を含め、メインシナリオライターが参加して、新しいマップのコンセプトを決めていきます。

こちらはプレイされた皆さんならご存知のことと思います。

せっかくなので今日は、当初決めたものと今実装されているものが違うものの例を見てみたいと思います。

例:クガネ

クガネはご存知の通り、ひんがしの国の地方都市なんですけれども、私達は当初、これを2つのゾーンで構成される都市だと考えていました。

まず1つ目が商館区。これは各国の大使館が存在していて、富豪がいるようなリッチなエリアです。

次が港湾区です。こちらは船がたくさん入ってきて、船の荷運びなどの労働者が集まる地域になっています。

最終的にはこのクガネは1つのエリアで構成されるゾーンになったので、皆さんよくご存知の形になっているかと思います。
こうやって最適化を繰り返しながら、各マップの詳細を詰めていきます。

3.冒険の概要決定(シナリオ合宿)

続いてシナリオキャンプを行います。
ここでは拡張版を作るに当たって大事なシステムの解放タイミングや、各マップでどんな物語があるかの大筋などを決めていきます。

拡張版の良し悪しを決める凄く大事な会議なのですが、その実際の光景を公開したいと思います。
ナッツイーターが大事そうな部分をガードしていますw

「アホみたいに狭い会議室」
シナリオキャンプという名前ですが、実際には都内の会議室を借りてみんなでギュウギュウ詰めになって会議をするだけです。
私がいないのは逃げたわけではなく、撮影しているからです。
とにかく凄く忙しい会議で、いろいろなことを決めなければなりません。

そこで、吉田さんもタバコ休憩中ですが、書類を読んでいます。
「吉田に休みはない」

マ「14は成功しているんだから、もっと大きな会議室借りられませんかね?」
石「マネージャーが許さないっ」
マ「14にはビッグボスと本当のボスがいるからね…」

そこで物語の大筋と新しく登場するキャラクターの概要が書類化されます。
これに沿って、ダンジョンを作るチームだったり、クエストを作るチームが動き始めます。

4.詳細プロット作成

さて、ここから先はプロットと呼ばれる物語のあらすじを作るための作業になります。
やり方はシナリオライターによってそれぞれなので、私の場合をご紹介します。

私がシナリオを作る上で考えていくことは主に2つです。
まずは「どんな道筋で冒険がされるか」ということ、もう1つは「キャラクターについて」です。
どういう道筋で冒険が行われるかということについては、もちろん物語的な盛り上がりも大事ですし、システム上の制限とか、こういう遊びをしたいというところも大事なので、物凄くたくさんのことを考えます。

ただ、そのために私が使うツールはとてもシンプルです。

この雑な図は何だと思いますでしょうか。
実はこれ、紅玉海の地図です。
紙に手書きの地図を描いて、ボードゲームのコマを動かすように、物語の動きやプレイヤーの道順やシステム的な制限や解放をどんどん考えていきます。

こういう風にしている理由というのが、たくさんの事を考えるんですけれども、全部メモしていると本当にやりたかったことを見失いがちなので、特に大事な事だけをこうやってシンプルにまとめるようにしています。

どこでしょう。 「ヤンサー!」「ヤンサ!」

こちらはアジムステップです。
こんな感じで全ての担当シナリオの道筋を決めていきます。
マ「この地図にある★マークは集落がある場所ですか?」
石「そうです」

一部消えている★マークがあるのは、当初この辺に集落がある予定だったのを、白い紙を貼って、ここにずらしてくださいと伝えています。
(移動したのはモル・イローのようですね)

次はキャラクターについて考えていきます。

キャラクターを作る際には、それをゲーム内で使うかどうかはともかくとして、凄くいろいろな設定を付けていきます。
マ「お酒は気になりますね」

これが実際に書いた物です。

例を見てみましょう。
まず武芸の腕ですね。ヒエンとゴウセツは両方ともかなり腕が立つ人になっています。
この設定は実際のゲーム中で、言葉では説明しないんですけれども、二人が試合をするシーンでどういう立ち回りになるかに生かされています。

好きな食べ物です。
雪見おにぎり茶漬って伝わりますか? これは東方の伝統的な食べ物で、エオルゼアカフェで食べることができます。
(マットさんは緑茶が苦手みたいw)

次はヨツユとゴウセツですね。
あんまりゲーム中で前面に出せなかったんですけれど、ゴウセツは帝国に徴兵されていた時期があるので、その頃を思い出すパンがあまり好きではないようです。
ヨツユはひそかに飴が好きと書かれていますが、最近はお団子を美味しそうに食べたりもしているので、甘い物が好きなのかもしれません。

マ「あー、これ一番大事なとこ」

(恋愛観で大歓声が起きる)
実際にゲーム中に好きな相手がいるかどうかはともかくして、決めていきます。

これらのキャラクターの動きと設定が合わさって、プロットができます。

Aの部分には物語の概要が、Bの部分にはシステムや演出の特別な用語が、Cの部分にはその時同行するキャラクターや、新しく登場するキャラクターの情報が書かれます。
これが決まるとクエストを作ることができるので、日本にいるクエストチームはこれを見てうんざりしていると思います。

ここまでで詳細プロットができあがる工程を見てきたのですが、ここからがFF14チームのユニークな部分になります。
3.5ヵ月ごとのパッチ、約2年ごとの拡張版を作るに当たって、かなりスピードが要求されるのがFF14です。
そこでカットシーンなどの足の長い作業を期間内にきちんと終わらせるために、シナリオを頭からではなく、ボイスのあるところから書いていきます。

ここでローカライズチームリードのジョン・クロウさん登場です。

作業スペースにはクリーパーもいるw

この辺りが翻訳チーム。ホワイトボードにはナッツさんも。

Hey,コージ!
織田さんとコージさんはお隣で仕事をしているんですね。

イラストには「fernehalwes」の文字とアーリマン。フォーラムでのコージのニックネームですね。髪フッサフサやけど。
積んである漫画は「タクティクスオウガ」(松葉博)ですね。

石川さんの机にはキャラ達が。

5.台本作成

ボイス収録のためのシナリオを先行して作成します。

アリゼーの泳ぐ名場面のセリフの完成版。

こちらは直訳版。

直訳版を微調整。大事なことなので2回言います。

編集前版。
アリゼーのドヤ顔感を出すために「dog-paddling(犬かき)」という単語を使ったのかな?

こんな工程を経て、この完成版となりました。かなり手を入れているんですね。

これはメインクエストにチラッと出てくる赤魔道士のジョブクエスト伏線。
(ここで何を説明したのかは聞き取れていません、すみません)

6.収録準備

それぞれのキャラクターの詳細な設定。クルルさんポニテですね。

ボイス収録の風景。

英語ボイスのカットシーン紹介。湖畔に入る場面ですね。
クロウさんバージョンもあるようだw(仮ボイス収録と思われます)

このトンベリ(完成時はギョドウ)の声もクロウさん?w

この落ちる子供の悲鳴も?ww

7.ボイス収録

ローカライズチームは収録に必ず立ち会うのですね。

キャラの立ち位置イメージも詳細に。

分岐のセリフもありますしね。

ちょっと違う感じのテイクを複数録る感じ?

8.ボイスのないテキスト作成

ボイス収録が終わったら、残りのシナリオを書きます。

開発パネルはこれにて終了です。

お知らせコーナー

ロサンゼルスでオケコンありますもんね。

E3の時期でもありました。

最後に吉田Pからのお土産がありますよ。
「2年前にこのPAX EASTでもらった宿題を提出させてください」
パッチ4.3のどこかで、バニー装備が男性でも装備可能になります。

ちゃんとカワイイシッポもついてまーす。
石「Please look forward to it!」

お疲れ様でしたーヾ(*´∀`*)ノ

コメント

  1. XASH より:

    真夜中の配信を整然とまとめてくれてありがとうございます。
    流石に今回は見ることができなかったので助かりました。

    今でも趣味で創作してるので、こういうのはとても参考になるし興味あるんですよね。
    開発者になれなかったものとしては。

  2. キャス・コッチャ より:

    途中まで観てたけど、後半でジョン・クロウさんがずーっとしゃべってて
    わからないから寝落ちしてしまいましたw ありがたや~。

    男性版バニー、そのままなんだ…w もう少し男性用にアレンジするのかと思ってました。こっちのが需要あるのかなぁ?w

  3. あるひゃ より:

    >ザッシュさん
    E3もありますし、夜中配信の物も増える時期ですね。
    書く時間があって、面白そうなところを拾えるようなら、どんどんお伝えしていきますよー。
    シナリオのプロセスはマップにどんどんルートを描いていくのが楽しそうだなぁ。

    >キャスさん
    クロウさんのお話は彼女に振られたとかまで喋ってて面白かったw
    もっとスラスラ分かれば翻訳できたのにな。
    バニーはそのままで実装してほしいっていう要望が当時から多かった(海外で)気がしますね。
    私も男性キャラにとりあえず着せてみるか。
    シッポがカワイイ。